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血液検査について

血液検査の重要性
心と身体は互いに密接な関係にあります。心の病気と思っていたものが実は身体の病気の場合があります。例えば、橋本病やバセドウ病などの甲状腺機能障害では精神症状を伴うことがあります、また、貧血では動悸(どうき)や眩暈(めまい)を呈することがあります。そのため、血液検査を初診時は言うまでもなく3ヶ月に1回程度は定期的に行うことが適正な精神科医療にとって必要です。

・副作用予防
薬剤を内服されている患者さん、特に複数のお薬を内服されている患者さんや高齢患者さんにおいては、薬剤性肝障害や腎障害などの副作用を確認するために定期的(異常値があれば毎回,正常範囲内であれば3ヶ月に1回程度)に血液検査を行うことが一般的です。

・薬物血中濃度
さらに、炭酸リチウム・・などの薬剤は血中濃度の治療域(効果を発揮する血中濃度)と中毒域(副作用が出る血中濃度)が隣接していることが知られています。そのため、医薬品医療機器総合機構(PMDA)からは、投与初期または用量を増量した時には、維持量が決まるまで1週間に1回を目処に血中濃度測定をすること、また、維持量投与中は2-3ヶ月に1回をめどに血中濃度を測定することが推奨されています。例えば血中リチウム濃度測定が実施されずに重篤なリチウム中毒に至った場合には、医薬品副作用被害救済制度において支給対象とならなかった事例があることがわかりました。

・当院の対応について
当院ではあまりにも多くの患者さんに対して時間的な問題から血液検査が十分とは言えない状況でしたが、上記のような理由で適切に血液検査を行っていく方針としました。そして、患者さんに時間的負担をかけないようになるべく診察の前に血液検査に回っていただくようにいたします。(1)初診患者さん、(2)血中濃度測定が推奨される薬剤を内服されている患者さん、(3)複数の薬剤を内服されている患者さん、(4)65歳以上の患者さん、を優先的に検査いたしますが、ご希望ご質問がありましたら随時お知らせください。
医療法人社団 澄鈴会 粟津神経サナトリウム
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