rTMS(反復性経頭蓋磁気刺激療法)とは
●『repetitive Transcranial Magnetic Stimulation』、つまり、頭の外(経頭蓋、Transcranial)から、磁気(Magnetic)刺激(Stimulation)を反復(repetitive)して行う治療です。
●うつ病によって脳本来の働きが低下している部位を刺激することで、その症状を和らげることが期待できます。
●抗うつ薬でなかなか良くならない、又は副作用で内服できない患者さんが対象となります。
●脳内に直接電流を流す治療ではありませんので、電気けいれん療法と比べて副作用が少なく安全な治療です。
●当院では2024年7月より、北陸で初めて保険診療によるrTMS療法を始めています。
治療対象者
●『18歳以上・抗うつ薬があまり奏功しない・中等症以上』の患者さん。
●『精神病症状・希死念慮のある重症』や、『双極性感情障害』は適応外
●過去にこの治療を受けたことがなく、『ご自身で治療の同意ができる』患者さん。
(上記対象者であっても治療が行えない方)
ペースメーカー・人工内耳・磁性体クリップ・インプラントなど、磁力の影響を受ける可能性がある物を体内に入れている方。
治療期間
●3週間〜6週間(最大8週間)
●1回40分、1日1回。15回後、治療効果の中間評価を行い、さらに最大15回まで
期待される効果
●薬物不応性中等症うつ病の約40%-50%
副作用
●抗うつ薬や電気けいれん療法と比べて副作用が少ない治療です。
●治療(刺激)を受けている最中の刺激痛(3割程度)刺激の強度の調整や、慣れることで軽減します。
●けいれん発作(0.1%)ごく稀にありますが、抗うつ薬よりも可能性が低いです。
費用
●rTMS治療には健康保険が適用されます。下記の制度を活用することで、患者さん個々に定められた医療費の負担上限額を超えることはありません。