精神科急性期治療病棟(C棟1階)
精神科急性期治療病棟は、急性症状の集中的な治療が必要となった患者様が入院する病棟です。急性症状の鎮静化を最優先に心身の安静に努め、患者さんの症状や状態を理解・把握し、症状にあった様々な治療(薬物療法・精神療法・作業療法・心理療法など)を行います。多職種からなるチーム医療を集中的に展開することで、3ヶ月以内の早期退院を目指します。
精神一般病棟(C棟3階)
精神一般病棟では、精神疾患のあらゆる症状に対し、患者さんそれぞれに合った治療を進めていく病棟です。急性症状の繰り返しや中長期にわたる治療を必要とする患者さんを対象に、薬物療法・精神療法・作業療法などの治療を行ない、退院に向けて支援しています。スタッフ一人ひとりが患者さんの心の痛みや苦しみに寄り添うことで理解・共感し、ともに考え支えるケアに努め、精神的安定と生活リズムの確立を図り、退院の促進に繋げています。
精神療養病棟(B棟2階、3階)
認知症治療病棟(C棟2階)
認知症病棟とは?
認知症治療病棟は、認知症と診断された患者さんを対象とした病棟です。
私たちの病院では、特に(1)認知症の行動・心理症状(BPSD)が認められる患者さん(次項参照)、(2)日常生活に支障が見られ、自宅や施設での介護が困難な患者さんを対象としています。そのような患者さんに対して、精神療法・作業療法・音楽療法など様々な治療と手厚いケアを提供しています。
長期の療養を前提とするものでありません。急性期的な入院介護、治療、治療を行いながら、退院後の日常生活や介護について、患者さんご自身あるいはご家族がどのようにしていきたいのか、その意思決定を行う過程を一緒に考えさせていただき、しっかりとサポートしていきます。
長期の療養を前提とするものでありません。急性期的な入院介護、治療、治療を行いながら、退院後の日常生活や介護について、患者さんご自身あるいはご家族がどのようにしていきたいのか、その意思決定を行う過程を一緒に考えさせていただき、しっかりとサポートしていきます。
認知症の精神症状および行動障害(BPSD)とは?
認知症は、脳の細胞が衰え、その働きが弱ってくる現象ですが、その症状は大きく2種類に大別されます。
まず、脳細胞自体の破壊に伴い現れてくる、記憶障害・失語・失行・失認・見当識障害・実行機能障害などの症状です。これらを『中核症状』と呼びます。
まず、脳細胞自体の破壊に伴い現れてくる、記憶障害・失語・失行・失認・見当識障害・実行機能障害などの症状です。これらを『中核症状』と呼びます。
記憶 | 以前に言ったことを忘れて同じことを何度も言う、物を置いた場所を忘れて捜しまわる等 |
実行機能 | 自発的に、計画的に、効果的に、合目的的に行為を遂行することが困難、個々の認知機能を使いこなすことが難しい等 |
注意 | 注意が持続できない、必要な刺激だけに注意を向けられない、複数の事柄に注意を振り分けられず、同時進行が困難等 |
言語 | 呼称の障害、流暢性の障害、理解の障害、復唱の障害等 |
社会的認知及び判断 | 他者の思考や感情を類推できない、同情や共感の喪失等 |
精神運動速度 | 情報処理速度の低下、思考や作業に時間がかかる |
視覚認知又は視空間認知 | 知っている人の顔や物を見ても分からない、片側の視野が見えにくい、図形の模写が困難、道に迷う等 |
(認知症サポート医研修 資料)
最近、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる新規治療薬の臨床応用が進んでいますが、認知症自体を根治させるのは極めて困難です。一方、このBPSDは、患者さんの体調不良やストレス・不安、周囲のケアや理解不足などが原因となって現れる症状ですので、その混乱や不安の原因を理解し、精神科的な薬剤を含めた種々の治療により治療することができます。
認知症治療病棟で行う治療
精神療法
患者さんの話を聞くことで、状況がわからないことへの不安、自分の能力が徐々に失われていく自己喪失感に対応します。また、BPSDをかえって悪化させる薬剤がないか、的確に判断していきます。
生活機能回復訓練
様々な生活機能回復訓練を行なっています。集団作業療法として、複数人数で音楽を聴いたり(音楽療法)、ゲーム活動や創作活動、体操、映画鑑賞などを行います。他にも茶話会や散歩などがあります。運動療法は、身体機能面・認知機能の活性化につながるとされています。当院では、お一人お一人の生活史を大切にした関わりを行なっております。
退院に向けた支援について
認知症の治療は急性期的治療で終わるものではありません。患者さん自身がその人らしい人生を全うできるように利用できる制度やサービスについての知識を深め対応していくことが必要です。当院では、精神保健福祉士が中心となり手厚いサポート体制を敷いています。
患者さんの話を聞くことで、状況がわからないことへの不安、自分の能力が徐々に失われていく自己喪失感に対応します。また、BPSDをかえって悪化させる薬剤がないか、的確に判断していきます。
生活機能回復訓練
様々な生活機能回復訓練を行なっています。集団作業療法として、複数人数で音楽を聴いたり(音楽療法)、ゲーム活動や創作活動、体操、映画鑑賞などを行います。他にも茶話会や散歩などがあります。運動療法は、身体機能面・認知機能の活性化につながるとされています。当院では、お一人お一人の生活史を大切にした関わりを行なっております。
退院に向けた支援について
認知症の治療は急性期的治療で終わるものではありません。患者さん自身がその人らしい人生を全うできるように利用できる制度やサービスについての知識を深め対応していくことが必要です。当院では、精神保健福祉士が中心となり手厚いサポート体制を敷いています。